道路トンネルの定期点検に関する技術である。
従来人力で行っていたトンネル覆工コンクリートの変状検査(打音検査、ひび割れ自動検出)・を自動で行い、トンネル点検の省力化が可能である。
点検者の熟練技能に依存しない作業が可能で、収集したデータは変状展開図等の調書作成に活用可能である。

・高所作業車と点検ユニットを操作、事前に図面から側線毎に割付を行った点検開始位置に、ひび割れ検出及び打音検査ユニットをセット。点検時標準走行時速1.2ｋmで走行、打音データ・画像データを同時に収集する。側線毎に記録されたデータの内容をタブレットで確認、記録に異常がある場合再点検を行い、異常がなければ次の側線の点検開始位置に点検ユニットを移動させ点検を開始する。全側線の自動点検終了後、照明設備周辺等点検ユニットが干渉して点検ユニットによる自動点検ができない箇所及び舗装面から2ｍ以下のトンネル側壁について目視と打音検査での補完を行う。全ての点検が終了したことを確認し、点検作業を完了する。

　直接人件費は、10トンネル当たり新技術(見積による)の直接人件費は、計画準備、状態の把握、健全性の診断、報告書等作成、点検記録様式の作成、打合せ協議、において従来技術(道路トンネル定期点検義用務積算資料(暫定版)による)による場合と比較して新技術が約58.14％と安価である。
　直接経費は新技術と従来技術において仕様項目が異なり、新技術に対して従来技術が50.06%と安価の試算となる。
　直接人件費及び直接経費を合わせた場合に新技術が従来技術に対して15.02%経済的である。
　※試算された歩掛・単価は添付画像による。　
　

トンネル覆工コンクリートの定期点検に適用。適用可能なトンネル寸法は次のとおり。
・トンネルの最小寸法
　　幅員:3.0m×高さ4.0m
・トンネルの最大寸法
　　高さ11.0m(幅員の制限は特にない)
上記記載の寸法による場合でも下記記載のとおり計測が困難な場合もある。
・打音と競合する高周波の著しい騒音等により打音が聞き取りづらい環境となっているトンネルの場合　
　は計測が困難である。